複数のメディアプラットフォームにまたがるキャラクター、ストーリー、コンテンツの融合は、いまだかつてないほど当たり前のものとなっています。事実、メディア同士の境界が曖昧になったことで、対話型エンターテインメント、映画、ストリーミングビデオ業界が再形成され、魅力的なストーリーやキャラクターたちが最初にどこで生まれたかに関係なく、新たなオーディエンスがそれらを発見し、つながっていくという新しい道が切り開かれました。
先週、ラスベガスで開催された「CES 2023」での、Variety誌が主催する人気の「エンターテインメント・サミット」にて、業界のトップが一堂に会し、新しいテクノロジーやイノベーションがいかに映画やテレビ、デジタルメディア、ゲーム、音楽といったメディアの未来を方向づけているかについて議論を行いました。
Aria Resort & Casinoで開催されたこの1日限りのイベントには、Amazon GamesのオペレーションGMであるLaura Sturr氏も参加しました。パネルディスカッション『The Cross Platform Storytelling and Engagement Universe （クロスプラットフォームにおけるストーリー展開と世界観の連動）』のメインスピーカーとして登壇したSturr氏は、特にポッドキャスト、ゲーム、オンライン連動企画、体験型イベントなど、選択可能なチャンネルがメディアを超えて拡大していく中で、エンターテインメント業界がどういった方向へ向かっているのかについて意見を述べました。このディスカッションには、「Call of Duty」のJohanna Faries氏、Sony Music EntertainmentのSteve Ackerman氏、Thai Randolph氏（Kevin Hartが代表を務めるHartBeat）、そしてQVCのSoumya Sriraman氏も登壇しています。
Sturr氏はトランスメディアエンターテインメントという概念は古くから存在していたものの、それを支える経済的な基盤がなかったためにそれが夢物語に過ぎなかったという過去の状況について詳しく話しました。「コンテンツへのアクセスがかつてなく容易になり、ソーシャルメディア上のファンダムの力によって消費者がつながることが可能になった現在、私たちはメディアがもたらす可能性の最前線にいます」と彼女は述べています。
Amazon Gamesは先日、「Tomb Raider」の新作マルチプラットフォームゲームの提供についてCrystal Dynamicsと合意に達しました。ディスカッションでその事について尋ねられた際、Sturr氏は「Amazonのエンターテインメント部門の力は、メディアを超えてストーリーを伝えることを可能にします。『Tomb Raider』において皆さんは、このIPが複数のプラットフォームを通じて存在する世界を想像できると思います。Amazonのフライホイールは、他のビジネスと連動して、魅力的なIPを次のレベルに引き上げることを可能にします」とSturr氏は語りました。
ディスカッション全体を通じて、ブランドがイノベーション、新しいコンテンツ、オーディエンスを楽しませる体験の境界を再構築し、押し広げ続けることで、未来は刺激的な可能性に満ち溢れたものになるであろうということが、業界のリーダーたちの共通の認識として示されました。
