対話型エンターテインメントの幹部として20年以上努めているベテランのLaura SturrはAmazon Gamesのオペレーション部門を率いており、運営や測定可能インフラストラクチャー、外部パブリッシング、そして管理全般を監督しています。Amazon以前は、Sony Computer EntertainmentやTHQ、Sony Online Entertainment、そしてRobot Cacheにて役職に就いていました。Lauraは最近、グローバルなゲーム業界において経済的平等と多様性を促進する人材育成を目標とする非営利団体 「Women in Games International(WIGI)」 の役員に任命されました。3月8日の国際女性デーにLauraはAmazonのGames and Entertainmentのその他の女性リーダーたちと共にパネルディスカッションに参加し、今日そして未来のゲーム界を女性がどのように切り抜け、公正を達成できるのか話し合いました。
国際女性デーの精神を受け、Amazon Gamesは女性が直面している課題や、その課題を克服するために誰もが取るべき手段はどのようなものなのか、Lauraの考えを聞きました。
Amazon Games: Laura、本日はお時間をいただきありがとうございます。女性の公正を達成する上で最大の障害は何であるのか、そしてそれを克服する手段について、どのようにお考えですか。
Laura Sturr: 職場環境で女性が直面する最大で最初の障害の一つは、不公正の意識から始まります。重要なのは私たちの周りにあるバイアスを目にし、定義し、理解することです。バイアスがあるためにインクルーシブ度が低い職場となり、女性職員の成長とキャリアアップは阻まれているのです。私は度を越した行為の数々に直面してきた一方で、日常的に目撃してきたことを直接、定義するのは難しいと考えます。しかしマイクロアグレッション(無意識の偏見)、同僚やチームメイトによる過小評価、同様の教育や背景があるにも関わらず価値ある貢献ができないと見なされる、自分の能力と影響力を再三証明しなくてはいけない、インクルーシブ度が低いワークストリームを任されるなど、多種多様な不公平の度合いは増す一方です。こうした例はすべて、女性の発展をいっそう困難にする広範な社内文化に貢献しています。
私たちができる最善のことは、女性そして女性の味方共に安心できる方法で声高にさまざまな不正を明らかにして、機会があるつど変革を主張することです。Amazonの同僚であるCrystal Danielsは、これを「テーブル叩き」と呼んでいます!Crystalがパネルで助言したのは、すべての意見を代表する人たちがテーブルに着いており、参加者すべての意見に耳が傾けられているかを必ず確認することでした。
それは気後れしますし、勇気がいることもよくありますが、これこそ私たちが持続可能な発展に向けて、真の勢いを生み出す手段です。職場でこうした障害を自分が生み出していると気づいていないこともよくあるので、障害が発生した時に焦点を当てる努力が大切です。私のキャリアの中でこれを実践したとき、多くの場合は感謝されました。心から思うのは、ほとんどの人々は善良であり、変化を生む仲間になりたいと願っているということです!
AG: ゲーム業界にいる女性の公平性の改善は、どのようにすべきでしょうか。
LS: ゲーム業界のリーダーたちがダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公正)、インクルージョン(包括)を真の優先事項にしなくてはいけません。才能ある人材を雇用し、管理することです。ゲーム会社は、さまざまな種類の人材を評価し、その人材の多様な貢献を同等に評価するマネジャーや指導者を育てるために一丸となって協力すべきです。これは人材パイプラインを満たす時に今よりも積極的な女性の採用を現実にするため、採用におけるバイアスに関する意識が高いマネジャーを雇用することにつながります。何といっても、ゲームは世界中で30億人が楽しんでおり、その男女比率は同等なのですから。それが正しい行為というだけではありません。企業の成功は、顧客を代表する従業員の確保にかかっています。Amazonでは、顧客(プレーヤー)は当社の羅針盤であることに他なりません。
女性が成功すると、好循環を生み出します。可視性は不可欠です。可視性があることで野望を抱く女性たちはその業界には自分たちの居所があるだけでなく、到達不可能と見なしていたかもしれないリーダーシップとして成功できると理解できるからです。女性が集団で勤めている企業では、女性と女性たちの貢献が評価されているのです。その女性たちには、キャリアのはしごを登ってくる女性たちに手を差し伸べることが課せられています。当社において女性の公平性への助言と貢献は、まさにこのプロセスの加速化の中心にあります。
AG:公私において、ジェンダーの平等についてどのような進展を目撃されていますか??
LS: 20年前、私は120人が出席する重役会議に招待されました。部屋の中には女性が2人いました。1人の女性はお茶をくみ、もう1人は私でした。それは極めて威圧的でした。女性が会議室のテーブルに席を設け、意見を共有する時に直面する大きな課題を、ひたすら息をのんで把握した瞬間でした。私はキャリアを積む中で大きな進展を見てきました。有難いことに20年前と全く同じ場面に今日遭遇する可能性は遥かに減りましたが、それでも課題は依然として残っています。今ではゲーム産業で女性の存在はより大きくなり、もっと尊重されています。業界で女性のリーダーや同僚をこれほど多く間近に見られるのは、素晴らしい進展です。ゲームは万人のためのものであり、ゲーム会社には対象のオーディエンスを代表する従業員を採用する義務があります。.ゲームのプロがインクルーシブであることが組織の中心的な価値であると理解するほど、必要に応じて主張する可能性も高くなります。業界全体で、そしてもちろんここAmazon Gamesでこのマインドセットがますます受け入れられているのを見ると励まされます。